すみません。
頭の中がぐちゃぐちゃで。
整理しようと思ってペンをとったんですが、 困ったな。
何か書こうと思っても、 情けない。 言葉じゃなくて、涙しかでてこないんだから………
涼。 一体何があって……… それとも、ここ数日、一緒に暮らして、 私の事をやはり疎んじたのだろうか。
なくなっている荷物はごく手短なものだけ。
「御心配無用」
とだけ書かれた置き手紙が、文机の上に。
有坂さんに掴みかかって尋ねてしまったけれど、 あの人も、真っ青になっておられただけで、何も、 ご存知なかったというのが正解でしょうね。
…………心臓が、痛い。
あなたを護るために、側にいられるようにしたのに。 一体、どこへ…………何をしに?
………涼。 どこよりも、安全なのは、私の側だったのに。 涼………ッ!
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