++天空カフェ日誌++


2005年7月
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昨日




 昨日、有坂さんが、来てくれていたらしいですのですが………

目を醒ました時には、一晩たっていて。
 しかも、起こされたのは、窓から入って来られたファーレさまに、
というのだから、
 しばらく頭の中が混乱したままでした。


 覚えているのは、昨日の昼間、「いずみ」にあれを託した事だけ。
その後は、もう、意識が朦朧となっていて。


 幼い頃は、しばしばこういうことがもあったのですが、
そのときにも、これほど長い欠落はなかったように思います。


小さい頃のものは、
 心がスッと、体を離れる瞬間があって、
そこで自分がすべてのものと同一に広がるのがわかって。

開放感に伸び上がると、そのあと、
 ほんの5分か10分くらいの空白があって…………


そうだ、その後には、必ず、父か母か、
 …………上の妹の、絵美子が。

 微笑んでいた。

何も心配することなどないと、そう口にはしないけれど………
 いつも、そう………情けない長(オサ)を護り育てようとするのは、
きっと、気骨の折れることだったろうな。

 私はすぐに、魂をどこかに飛ばしてしまっていたし、
自由に脳裏に世界が描ける、その事をまったく不思議なことに
 思ったことなどなかったもの。


 涼は、よく、そんな私を見て、いつも、怖がっていたなァ。


「あにうえ、どこに行くの?」
 と、そこからは何度も何度も尋ねて、けして、
私の服を離さなかったっけ。

 ………あの小さな手が、今は、もう、あんなに綺麗で、
細くて、華奢に育ってしまうのだもの………

 歳月というのは、ほとほと、美しい魔法ですよ………!


あの子が年老いて、その手が乾いてしわがれても、
 きっと、私は愛おしいのだろうなァ………。
そこに、あの子の過ごした時間というものが凝縮されて
いることを思えば………何もかもが、きっと、愛おしい。


 ………こんな事を考えられるところをみると、私はまた、
少し、持ち直したようですね。
 うん。なんにせよ、「いずみ」に望みをかけられた。
前に………進めた。


 そのせいで、有坂さんに凄くご迷惑をかけたようだけど。
刃さんも、なんだか、気がかりそうに話しておられたものな。

 有坂さん、無理しすぎないでくれたらいいのだけれど。
なんでも、出来てしまうだけに、抱え込むからなァ、あの人は………


そうだ。
 夜中、お忍びで来て下さったファーレさんから、新着情報があり、
カフェの中が俄に少し、活気付きました!


 どうやら、涼が鏡を盗んだとき、害したらしい伊勢神宮の、
お姫さまが目を醒まされたらしいです。


 しかも、細田さんの事情聴取に、何故だかダンマリを決め込んで
いらっしゃるらしい。


 これって…………朗報ではないでしょうか!

だって、涼が無理矢理奪っていったなら、そのお姫さまは、なんでも
話して構わないわけでしょう。
 被害者なんだから。

 それが、何も仰らない。

まるで、涼に不利になることは、一言も話さないとそう、仰るかのように。

 …………涼が、帰ったときに、不利になるような事は。


 …………ファーレさんが持ってきてくれた素敵なものは、
実はもう一つありまして。

 これが、東京駅前「千十庵」の、
特製蜂蜜カレーお持ち帰りパックです。

 朝から限定300個売り出しで、午前中には売り切れてしまう
絶品ですよ。

「これを食べなきゃ男じゃないよ、桜木ちゃん!」

 ………ハイ。謹んで戴きました………!
しかも、一個しかないので、皆さんには、内緒でして………


 ………どうも、ゴメンナサイです、ハイ………
2005年7月23日(土) No.41

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